多値論理研究会

多値論理研究会ニュースNo.99

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      多値論理研究会ニュース

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          MM VV      VV LL                     No.99     2023年 10月
          MM  VV    VV  LL                     発行責任者: 夏井 雅典
          MM   VV  VV   LL                     編 集 者: 平山 貴司
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掲載事項

1.第37回多値論理とその応用研究会開催案内
2.ISMVL2023レポート
3. 第46回多値論理フォーラム報告
4. 第87回多値論理研究会委員会議事録
5. 第58回多値論理研究会年次総会議事録
6. 会計報告
7. 多値論理フォーラム論文賞報告 

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1. 第37回多値論理とその応用研究会開催案内
                                       (開催担当幹事:平山 貴司、長田 康敬)

 2024年1月に沖縄県那覇市ぶんかテンブス館にて第37回多値論理とその応用研究会が開催されます。
奮ってご参加下さいますようお願い致します。

座長:  本間 尚文(東北大学)

目的:
 半導体微細化技術の飛躍的な進歩が情報処理・通信システムの目覚ましい性能向上
の原動力になってきたが、近年、微細化によるLSI性能向上の限界が次第に現実化
しつつあり、それを打破すべく、デバイス・回路からアーキテクチャにおよぶ広い領
域で様々な試みが精力的に研究されている。
 「0」と「1」だけでは表現できない世界を考察する多値論理の歴史は古く、論理
設計に利用されてきたほか、LSIの高速化、小チップ面積化に有効な手法として研
究が進められてきたが、テクノロジの限界が近づきつつある今、それを打破する新た
な可能性を秘めた有力な手法の一つとして、多値論理が注目を集めている。例えば、
冗長性を含む多値アルゴリズムは、特性変動が大きいデバイスを前提とするナノコン
ピューティングとの整合性が良く、革新的なナノアーキテクチャの実現につながる可
能性がある。
 本研究会は、多値論理研究会と共催で、論理学、数学、論理設計、フォールトトレ
ラント、ファジィ、人工知能等の側面から、また、デバイス、回路技術の観点から、
多値論理の基礎とその応用について最新の研究成果を発表すると共に、分野の壁を越
えた様々な研究者の間で意見交換と討論を行うことを目的とする。

日時:  令和6年 1月6日(土)13:00-18:00,1月7日(日)9:00-12:00 (時間は予定)
会場:  那覇市ぶんかテンブス館
    〒900-0013 沖縄県那覇市牧志3丁目2-10
    https://tenbusukan.jp/
会場担当幹事:長田 康敬(琉球大学)
応募の資格: 特になし

発表申込: 次の3点を下記「申し込み・原稿提出先」にメールにてご連絡ください。
        ・発表の題目(仮でも可)
        ・著者(発表予定者に○印)とその所属(大学名等)
        ・連絡用メールアドレス(共著の方々のメールアドレスも含めることをお勧めします)

申し込み・原稿締切日:
        発表申し込み締切 令和5年10月23日(月)
        原稿提出締切     令和5年11月24日(金)
        ※ご発表をお申し込みいただいた時点で、下記の条件で多値論理研究会が
      発行する媒体(ウェブ、資料集、CD-ROM、USBメモリ等)での使用・公開に
	  ご承諾いただけたものと判断いたします。

申し込み・原稿提出先:
        岩手大学理工学部 システム創成工学科 知能・メディア情報コース 平山貴司
        〒020-8551 岩手県盛岡市上田4-3-5
        TEL : 019-621-6377  FAX : 019-621-6477
        E-mail : hira6377{at}iwate-u.ac.jp

主催:  ディペンダブルコンピューティング研究会
共催:  多値論理研究会

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2. ISMVL2023レポート
                                    (ISMVL2023 Symposium Chair :弓仲 康史)

 2023年5月22日から24日まで、島根県松江市のくにびきメッセにて第53回IEEE多値論理国際シンポジウム(ISMVL 2023)が対面で開催された(Symposium Chair:群馬大 弓仲、Program Chair:東北大 本間先生).数学者から回路技術者、プログラマにいたる多彩な研究者らにより、多値論理をキーワードに基礎研究から応用に関する最先端技術の討論が行われ、国内外から計70名が参加した(内50名が国内から、20名が海外から参加).ビザの関係等で入国が困難であった海外からの参加者のために、ハイブリット講演環境も提供し、学生らによる補助により円滑な会議運営がなされた.
 3日間の会議期間中、AIのハードウェア実装の世界的権威である本村真人教授(東工大)、量子コンピュータのベンチャー企業QuELの三好健文博士、およびカードを用いたセキュリティ技術の第一人者である水木敬明准教授(東北大)ら3名の招待講演と37件の一般講演において最新の研究成果が披露され、白熱した討論が行われた.
 新型コロナウイルスの影響により3年間オンラインで開催されてきた本国際会議が、今回日本で対面開催されたことにより、日本が多値論理とその応用に関する研究をリードしていることを世界の研究者に効果的にアピールできた.さらに、海外からの学生発表に対する旅費補助の実施などにより、本会議参加者の37\%が学生参加者となり、国内の若手研究者の育成や、グローバルな国際交流研究活動の場を提供する絶好の機会となった.
 また、2日目の午後に実施されたソーシャルプログラムでは、足立美術館や出雲大社などを訪問し、美しい日本の伝統文化に触れると共に、国内外の研究者間で近況報告と国際交流が実現され、大変好評であった.さらに、最終日のプレナリーセッションのAwardセレモニーにおいて「Outstanding Contributed Paper Award」がMike Behrisch先生へ、「Long Term Contribution Award」がRolf Dreschsler先生にそれぞれ授与された.また、若手のハードウェア関連の研究者に贈られる「Kenneth C. Smith Early Career Award for Microelectronics Research」賞は岩手大学の平山貴司先生に授与された.

 次回のISMVL2024(Symposium Chair:Jan Paseka先生、Program Chair:Mike Behrisch先生)は、2024年5月28日〜30日にBrno(チェコ)での開催が決定しており、論文募集等の詳細は、https://mvl.jpn.org/ISMVL2024/ に掲載されている.また、ISMVL2025はモントリオール(カナダ)での開催が承認された.

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3. 第46回多値論理フォーラム報告 
                                                 (開催担当幹事:永山 忍)
 本年の多値論理フォーラムは、9月23日(土)から24(日)にかけて愛媛県松山市の愛媛県生活文化センターで4年ぶりの完全対面開催となりました。
 
 コロナウイルス感染症が5類になり、社会的にもコロナ前の活動に戻りつつあるため、今回は現地だけでの完全対面開催といたしました。講演は17件で、参加者数は1日目が29名、2日目が22名の延べ51名が参加し、久々に盛況な研究会を開催することができました。
 
 久々の完全対面開催ということで、講演では発表者と聴講者による活発な議論により情報・意見交換が行えただけでなく、コーヒーブレイク時の研究者間の交流も復活させることができました。
 
 開催にあたりご協力いただきました夏井先生、飯島先生を始め、ご参加いただいた多数の皆様に感謝して報告を終わりたいと思います。

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4. 第87回多値論理研究会委員会議事録 
                                            (庶務担当幹事:飯島 洋祐)

日時:2023年 9月23日(土) 17:30〜
会場:愛媛県松山市 愛媛県生活文化センター
   現地開催

報告事項
1 ISMVL2023およびULSIWS2023開催状況報告
 弓仲先生より、2023年5月に島根県松江市で開催されたISMVL2023およびULSIWS2023の開催状況について報告があった。さらに、会計担当の夏井先生より、ISMVLの会計報告があった。

2 第46回多値論理フォーラム開催状況報告
 永山先生から多値論理フォーラムの開催状況が報告された。
  ・発表件数:17件
  ・参加者数:51名

3 2種研 MVL優秀論文賞・MVL論文賞の選定結果報告
 技術担当幹事 宮内先生から2種研での受賞結果が報告された。
  ・MVL優秀論文賞 冠動脈バイパス手術の予後の論理的推定法 笹尾勤(明治大学)、A.ホルムグレン、P.エクルンド(ウメオ大学)
  ・MVL論文賞 n-gram とルール処理を用いた楽曲の和音進行推定法 戸田康介、笹尾勤、井口幸洋(明治大学)

4 功績賞・貢献賞
 飯島から今回の参加による該当なしであったことが報告された。

5 その他
 なし

審議事項
6 会計報告
 会計担当幹事の上野先生より令和4年度の多値論理研究会の会計報告が行われ、承認された。

7 会計監査報告
 会計担当幹事の上野先生が代理として、会計監査の河口先生にて会計処理が適切に行われていることを確認された事を報告された。以上の報告をもとに審議が行われ承認された。

8 第37回 (2024年1月)多値論理とその応用研究会について
 2種研座長 本間先生から第37回 (2024年1月)多値論理とその応用研究会について、アナウンスがり、以下が了承された。

  会場:沖縄県那覇市
  日時:2024年1月6日(土)・7日(日)

9 第47回 (2024年9月)多値論理フォーラムについて
 飯島より、第47回 (2024年9月)多値論理フォーラムについて以下の通りの日程と会場候補についてアナウンスがあり、以下が承認された。

  会場:栃木県日光市
  日時:2024年9月28日(土)29日(日)
  会場担当幹事:飯島

10 今後の研究会開催について
 今後の研究会について飯島から説明があった.(2024年9月のフォーラム以降は未定)

11 総会議題
 総会議題について確認が行われ、了承された。

12 その他
 平山先生より、以下の2点の報告があり、審議が行われ承認された。
 ・多値論理研究会のメーリングリストの移行
 ・二種研の原稿執筆要項の改定


以上.

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5. 第58回多値論理研究会年次総会議事録 
                                           (庶務担当幹事:飯島 洋祐)

日時:2023年 9月24日(日) 11:35〜
会場:愛媛県松山市 愛媛県生活文化センター
   現地開催

報告事項
1 第46回多値論理フォーラム開催状況報告
 永山先生から多値論理フォーラムの開催状況が報告された。
  ・発表件数:17件
  ・参加者数:51名

2 会計報告
 会計担当幹事の上野先生より令和4年度の多値論理研究会の会計報告が行われた。

3 会計監査報告
 会計監査の河口先生の代理にて、会計担当幹事の上野先生より会計処理が適切に行われていることが報告された。

4 今後の研究会開催について
 今後の研究会について、飯島から以下の開催アナウンスがあった。
  第37回 (2024年1月)多値論理とその応用研究会 沖縄県那覇市 開催
  第47回 (2024年9月)多値論理フォーラム 栃木県日光市 開催

5 功績賞・貢献賞
 飯島から、今回のフォーラムでの該当なしであったことが報告された。

6 その他
 飯島より、電子情報通信学会 小特集号(締切延長)についてアナウンスがあった。

以上.

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6. 会計報告
                                                  (会計担当幹事:上野 嶺)

 2022年度会計と2023年度予算案の資料をご希望の方は会計担当幹事の上野までご連絡ください。

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7. 多値論理フォーラム論文賞報告 
                                                  (技術担当幹事:宮内 亮一)

  第46回多値論理フォーラム(2023年9月開催)にて発表された論文に対して、聴講した会員により投票が行われた結果、以下の論文にMVL論文賞が贈られることとなった。MVL優秀論文賞については、規定の得票率を満たす論文がなかったため、該当なしとなった。

MVL優秀論文賞:該当なし

MVL論文賞: 最大非対称関数の同値類の提案
  米谷理絵,永山忍,ルカックマーティン,稲木雅人,若林真一(広島市立大学)